サックス教室のはじまりとダニエル・デファイエの話

松尾勝巳先生によるサックス教室が始まった。

松尾氏はクラシックのサックス奏者であり、後進の指導にも長年熱心に取り組んできた講師でもある。

実は松尾氏、マスタークラスであのダニエル・デファイエから直接指導を受けている。

「ダニエル・デファイエって誰?」という声が聞こえてきそうだ。

クラシックのサックスをやっている人ならその名をよく耳にするはずだが、サックスに縁のない方や始めたばかりの人なら知らなくても仕方がない。

ダニエル・デファイエを説明するには、最も偉大なクラシック・サクソフォーン奏者として知られているマルセル・ミュールから話を始めなければならない。クラシック・サックスの多くの曲がもともとマルセル・ミュールのために書かれている。そしてサクソフォーンに初めてビブラート奏法を導入した人物でもある。

言うなればマルセル・ミュールはクラシック・サックスの神である。

そのマルセル・ミュールがパリ音楽院の教授を引退するにあたり一番弟子のダニエル・デファイエにその座を託した。

ダニエル・デファイエはレナード・バーンスタインにとても気に入られ愛され、サックスが入る曲をバーンスタインが指揮する際はほぼいつもデファイエが演奏していたほど。

レナード・バーンスタインはサックスパートの入るフランス音楽やアメリカのラプソディーインブルーなどジョージ・ガーシュウィンの曲を好んで指揮していた印象がある。

松尾氏の豊かな音色や奏法はデファイエの影響が色濃く出ている。(私が偉そうに言って失礼)その松尾氏、名古屋フィルハーモニー交響楽団がガーシュウィンの曲を公演する際には何十回も出演している。

マルセル・ミュールからダニエル・デファイエへ、そして松尾勝巳へ受け継がれてきた神的なものを、ここ多治見のReverieサックス教室で受け継ぐ人が増えると素敵だなと、ひとりごとを言って今日は寝ます。

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